KKB鹿児島放送の番組審議会は、志學館大学教授の原口泉さんを委員長に県内の有識者8人で構成され、放送番組の向上と適正化を目指して意見を交わしています。
今回は、自社制作番組「Kingspe 南極を走る〜走る冒険家Ponちゃんの154.2km〜」について審議しました。主な内容は次のとおりです。
審議番組
「Kingspe 南極を走る〜走る冒険家Ponちゃんの154.2km〜」[令和7年2月7日(金)]
- 岩元さんのとてつもない挑戦と人柄をとてもうまく引き出していて、限られた時間内で過不足なく番組をまとめていた。
- 主人公の岩元さんは、周囲を明るく元気なムードにしてくれる方という印象で好感をもった。
- 岩元さんの目標に向かって努力を続けるひたむきさが伝わってくるスケールの大きい、感動的な番組だった。
- 若いのにすごい人が鹿児島にいると思い、見終わった時の爽快感、その言葉に尽きる番組だった。
- 「人生に挫折していた時に他の人から生きる力を与えてもらったから、今度は自分が他の人に恩返しをしたい」と臨んだ南極マラソン。映像からも超過酷なレースだということがひしひしと伝わり、体力的にも精神的にも極限状態で5日間走り切った154.2km。「ご苦労様」と心の中で拍手を送った。
- こういう人を取り上げた選択も優れていたし、番組の終わり方も印象的で良かった。
- 最後に「つづく」という字幕が出たが、本人が挑戦を続けるという意味なのかはわからないが、期待を持たせる終わり方だった。
- ナレーションも奇をてらわず淡々と、とても好感が持てました。
- 南極マラソンへの挑戦は、本人だけでなく彼女を応援する人みんなの物語なんだという雰囲気が伝わってきた。
- 雪の景色やペンギンの愛らしい様子など南極の風景も存分に楽しませてもらった。
- 冒頭の南極のザクッ、ザクッという氷の音とともに走るけなげなPonちゃんの姿にまずひきつけられ、走ることの喜びを地域の人々や子どもたちにも分かち合おうとする活動も収められ、Ponちゃんの人間的魅力もうまく捉えていた。
- 深夜帯の放送だったが、もっと多くの方に、いちばん若者に見てほしい番組だった。
- 南極では、本人提供の映像をうまく使っていたと思うが、もう少し過酷なレースだったということが伝わるような映像も欲しかった。
- 南極マラソンは未知の世界、非日常なので、コースや食事、宿泊や寒さの体への影響などの情報ももう少し欲しかった。
- 自撮りの限界があったかもしれないが、気温や風速、南極のどの場所なのかなどの情報も何らかの形で補えれば、映像の力をより引き出せたのではないか。
- ニュースでは、南極で「転んでもまた立ち上がればいいということを学んだ」という紹介があり、そんなワードが加われば、さらに感動する番組になったのではないか。
- とんでもない冒険、快挙ですが、もう少し心の奥に踏み込むようなヒューマンドラマの方がいいのではないか。徹底的に人間性に迫る「つづき」に期待しています。