【中継】H3ロケット10号機 世界初のミッションに向け20日未明打ち上げ


 火星の衛星を目指す探査機を載せたH3ロケットがあすの朝、種子島から打ち上げられます。「はやぶさ」で培った日本の技術を生かす、一大ミッションです。

 JAXAは日本の主力ロケットH3ロケット10号機を20日午前4時41分、種子島宇宙センターから打ち上げます。

 10号機には火星の衛星『フォボス』を目指す日本の探査機「MMX」が搭載されます。開発費553億円、そのミッションとは…

【JAXA火星衛星探査機プロジェクトチーム・川勝康弘プロジェクトマネージャ】
「成功すれば世界で初めてとなる火星衛星からのサンプルリターンとなるミッションです。」

 目指すのは最大4億km離れた火星の衛星「フォボス」の砂を地球へと持ち帰ること。打ち上げられたMMXは1年かけて火星に近づき、そこから3年間、衛星のデータ観測やサンプルの採取に当たります。うまくいけば5年後、2031年に採取した砂を入れたカプセルを地球へ送り届けます。火星圏の物質を地球に持ち帰ることに成功すれば、世界初です。

【JAXA火星衛星探査機プロジェクトチーム・川勝康弘プロジェクトマネージャ】
「5年間、火星に到着する・衛星の探査・着陸・地球への帰還、多くのことが入っているので、一つ一つクリアして、最後のサンプル採取まで確実に持っていきたい」

 大昔の火星は大量の水が存在し、地球に近い環境だったと考えられています。地球にとっての月にあたる火星の衛星「フォボス」の砂を調べれば生命誕生の秘密を解き明かすカギになるかもしれません。

 今回の探査はアメリカのNASAなどと共同で取り組む国際プロジェクトですが、主導するのはJAXAです。そこには「はやぶさ」「はやぶさ2」で小惑星からのサンプルの持ち帰りに成功した日本の高い技術力に対する信頼があります。

【JAXA火星衛星探査機プロジェクトチーム・川勝康弘プロジェクトマネージャ】
「(過去の日本の実績から)アメリカやヨーロッパが自分たちでミッションを立ち上げるよりも日本が立ち上げるミッションにのったほうが確実に成功するという考えで参加してくれていると思います。日本のためはもちろん世界のためにこのミッションを成功させたい」

 H3ロケットは去年、8号機の打ち上げが失敗したものの、その後は6号機・9号機と立て続けに成功しています。

【JAXA火星衛星探査機プロジェクトチーム・川勝康弘プロジェクトマネージャ】
「なんとかH3もいろいろな試練を乗り越えて、ここまで来れたということ。世界的に注目されているMMXのミッションの第1章をやらせていただけるのを、大変光栄に思うと同時に、責任の重さを感じている」

 種子島で取材に当たる記者と中継がつながっています。宮城さん。

 ロケット発射場から約4km離れた竹崎展望台です。後方には20日飛び立つH3ロケット10号機の姿があります。機体移動も終わり発射も目前です。

 火星探査機があるのはロケットの一番先ですか?

 先端のフェアリングと呼ばれるカバーのなかに設置されている。いつもの打ち上げより長いロング型で今回が初。ロケットの下の方をみてほしい白い打ち上げを補助するロケットブースターが分かるでしょうか。今回はブースターが4基ついているこれはH3ではもっとも多い「最強バージョン」今回は地球の重力圏を飛び出してMMXを火星へ送り出す必要があるため、4つのブースターで速度を上げて臨む。そのため今回は打ち上げで激しい燃焼があると打ち上げから遠い場所、例えば鹿児島市などからもよりはっきりと軌跡が見えるかもしれません。

 19日は午前中に現地入りしましたが、高速船の中や島に到着してから打ち上げを心待ちにする多くの人を見かけました。MMXの旅のはじまりに注目が集まっています。

 H3ロケットは20日未明、午前4時41分3秒に打ち上げられます。

 
「KKBみんながカメラマン」