天然記念物のオカヤドカリ無許可で1300匹以上捕獲 中国籍の男2人に罰金求刑 「1回20万円の報酬もらう予定だった」


奄美大島で国の天然記念物に指定されているオカヤドカリを無許可で捕獲したとして文化財保護法違反の罪に問われている中国籍の男2人の初公判が開かれ、2人は起訴内容を認めました。

文化財保護法違反の罪に問われているのは中国籍の28歳と33歳の男2人です。

起訴状などによりますと男2人は今年6月、奄美大島の海岸で「オカヤドカリ」1300匹以上を無許可で捕獲したとされています。

29日の初公判で男2人は「間違いありません」と起訴内容を認め、犯行の動機について「オカヤドカリが中国で人気があることは知っていた。大阪まで運び、知らない日本人に渡すよう指示された。一回20万円の報酬をもらう予定だった」と述べました。

検察側は去年5月に、オカヤドカリを無許可で捕獲して逮捕された中国籍の男2人の指示で行為に及んだと犯行の経緯を指摘。
「オカヤドカリの生存及び周囲の自然環境に甚大な影響を及ぼした」「計画的かつ組織的な犯行で動機・経緯に酌量の余地はない」などとしてドン被告に70万円、ホアン被告に60万円の罰金を求刑しました。

一方弁護側は、「被告は反省し、二度と犯行を行わないと述べている」などとして情状酌量を求めました。

裁判は即日結審し、判決は来月14日に言い渡されます。

国の天然記念物でもあるオカヤドカリが、奄美で密猟の被害に遭ったのは今回が初めてではありません。
前回、最初に異変に気付いたのはホテルマンでした。

ホテルビッグマリン奄美 田畑敬一郎 支配人
「沖縄で(密猟が)ちょこちょこあるのは聞いていた。まさか奄美であるとは思わなくてですね。お預かりした荷物からずっと生き物の爪でこするような音がしてたので、これはちょっとおかしいなというのが最初の印象でした」

奄美市の老舗「ホテルビッグマリン奄美」で支配人が最初に「違和感」を覚えたのは、フロントで預かっていた宿泊客の荷物でした。
スーツケースの中から「カリカリ」と爪でこするような音が、ずっと続いていたのです。

去年5月、連休で混みあう館内は事前予約の宿泊客が到着し、連泊していた中国からの宿泊者に一旦、別の部屋に移ってもらうなど、慌ただしく一日が過ぎ、夜を迎えていました。

ホテルビッグマリン奄美 田畑敬一郎 支配人
「その(新たに)入ったお客さまから夜に『何かカーテンレールに生き物がいる』ということでうちのスタッフに話があり確認に行ったところカーテンレールの上をヤドカリが2匹歩いていたと」「うちとしてはちゃんと掃除も入れているので、なんでそんな所に?外から入るにしてもフシギだなというのが正直あった。そこにカバンの、スーツケースのことが結びついてきてそういえばあのお客様…みたいな」

直前までその部屋を使っていた中国人宿泊客と、フロントのスーツケースの所有者は同じ人物。

ホテルビッグマリン奄美 田畑敬一郎 支配人
「とりあえず環境省で働いている知人に連絡を入れて『確証は持てないがもしかしたら奄美の生き物かもしれない、もしそうだったら大変なことになると思う』と相談したところ担当者がすぐに出向いてくれて、警察官を連れてきてくれてというカタチですね」

警察官立ち会いの下で、開けたスーツケースには…

ホテルビッグマリン奄美 田畑敬一郎 支配人
「正直、衝撃でしたちょっと可哀想というか、スーツケースの中、パンパンに(ヤドカリが)詰まってて、洗濯ネットにぎゅうぎゅうに詰め込まれて、それをさらにスーツケース内に押し込んでいる状況だったので、もうすごいもがいてガシャガシャガシャとなっててそれはちょっと、もうすごい光景でしたね…」

★「オカヤドカリ」の人気は…

霧島市隼人町 ペットショップBUDDY 渡口広夢 店長
「今でもお客様が『オカヤドカリお店に置いてますか』っていう方も時々いらっしゃるのでまだオカヤドカリも人気があるのかなと思います」

霧島市隼人町のペットショップです。
オカヤドカリの扱いはもちろんありませんが、爬虫類など様々な生き物を扱っています。

ペットショップBUDDY 渡口広夢 店長
「この子たち夜行性なので飼い始めて5年くらいになりますね。自宅では大きなトカゲやヘビだったり、外ではカメだったり、飼育しています」
「オカヤドカリとも共通する点ではあると思うんですけど表情には出ないんですけどそれぞれ一匹一匹個性があるので爬虫類も。そこが飼ってて楽しい所です」

ヤドカリの仲間の「ペット」としての魅力を聞くとー

ペットショップBUDDY 渡口広夢 店長
「殻をたくさん入れておけばヤドカリがお引越しするときにその中から自分のお気に入りの殻を選んで引っ越しもするので、そこもヤドカリの魅力です」

今回、KKBの電話取材では10年ほど前に鹿児島市内のペットショップでオカヤドカリを販売していたという男性もいましたが、環境省によりますと、オカヤドカリは小笠原諸島や奄美群島、沖縄などに生息していて、国の天然記念物に指定されているため、特別な許可を受けずにとったり触れたりすることは禁止されています。

29日の法廷で被告2人は、1回20万円の報酬で奄美で密猟したオカヤドカリを大阪まで運び、日本人に渡すよう指示されたと述べています。
この供述通りであれば日本人を含む複数の関係者が関わっている可能性もありそうです。

 
「KKBみんながカメラマン」