無実訴え 原口アヤ子さん99歳 「大崎事件」 法改正の影響は
大崎事件で47年にわたって無実を訴え続けている原口アヤ子さんが15日、99歳に
なりました。
えん罪を信じる支援者が連日訪れています。
15日、99歳・白寿の誕生日を支援者らと祝った原口アヤ子さん。
1979年に大崎町で親族とともに義理の弟を殺害したなどとして懲役10年の判決を受け服役しましたが、無実を訴え裁判のやり直しを求めています。
面会では死刑判決からおととし逆転無罪を勝ち取った袴田巌さんの姉・ひで子さんがオンラインで励ましの言葉を贈りました。
【袴田 ひで子さん】
「99歳おめでとうね がんばろうね」
14日は5回目の再審請求を進めている弁護団も耳元で直接呼びかけました。
【大崎事件弁護団 鴨志田 祐美 共同代表】
「やり直しの裁判までいったら法廷に行こうねと話しをしたらすごく『うんうん』とうなずきながら聞いていた」
裁判をやり直す=再審の制度は見直しが進められていて刑事訴訟法の改正案が今国会で成立する公算が大きくなっています。
法律が変わると大崎事件の今後の再審請求にどのような影響があるのか、宮城記者に解説してもらいます。
まずは現在の再審制度を見ていきます。裁判のやり直しには「無罪を言い渡すべき明らかな証拠」を見つけることが法律上必要となります。新証拠を踏まえた審理が裁判所で行われ、「再審開始」の決定が下ると裁判のやり直しが始まります。ただ、多くの再審請求でポイントとなるのが「検察官による抗告=不服申し立て」です。
弁護側は抗告が認められると新たな証拠を携えて再びやり直しの請求をしなければなりません。
原口アヤ子さんの場合、過去に3回も再審開始の決定が下されていますが、いずれも検察官が不服を申し立て、その後棄却されました。
「新証拠」と「検察官の不服申し立て」が再審の高いハードルとなっているんですね。改正案でどう変わるのでしょうか。
「証拠の開示」については新たな制度が設けられます。検察官は捜査で集めた証拠を裁判所や弁護側の求めに応じて開示しますが、義務づけるルールはこれまで明確にはありませんでした。改正案ではこの点が明文化される形です。
ただ、その範囲は「再審請求の理由に関連すると認められる証拠」とされているため、無制限で開示されるわけではありません。「検察官の不服申し立て」については原則禁止とされます。
ただ「原則」とある通り、「十分な理由がある場合抗告可能」という例外規定も盛り込まれていて、全面禁止とはならず、意見が分かれています。
14日、アヤ子さんと面会した鴨志田弁護士は次、再審決定が出たらよほどのことがない限り決着がつくのは早いから待っていてほしいと励ましていました。