瀬戸内 ドローンを活用した戦跡の測量調査はじまる
終戦から80年の節目を迎えた今年、戦争遺跡、いわゆる戦跡が点在する瀬戸内町でドローンを使った新たな戦跡の測量調査が始まりました。
けさ、瀬戸内町古仁屋港を出港しておよそ30分。
大島海峡西側の入り口、実久集落に到着しました。
戦時中、瀬戸内町には旧日本軍の中心部隊が配備されていたため、今も砲台跡や弾薬庫跡など多くの戦争遺跡が残っています。
地元の人たちは、この周辺にも戦跡があると言います。
【森陸男 さん(83)】
「(山中に)防空壕も含めて、守備部隊の大事な拠点のような施設があった」
険しい山の中や離れ島などに残る戦跡。
瀬戸内町では人の立ち入りが困難な場所に残る戦跡を、ドローンで測量する調査を始めています。
今回は実久集落近くの山の中や江仁屋離島などおよそ130ヘクタールの地域で、砲台跡や水上飛行機の基地跡などを調べます。
調査には日本航空やヤマハ発動機なども協力。
ヘリコプター型のドローンで高度およそ100メートルからレーザーを照射して人工物などを測量します。
10センチほどのものも調べられるということで、新たな発見があった場合、現地調査を行い、来年2月ごろに発表するということです。
【瀬戸内町総務企画課 加藤孝幸 主査】
「遺跡が老朽化して崩れる前にデータを残し、後世に伝えていくことを期待したい」
調査結果は戦跡の保護や戦争の歴史の伝承などに活用するということです。