冬場の火災は乾燥で被害が大きくなりがち 大分火災受け鹿児島県内でも対策見直しの動き
全国的にも大きなニュースとなった大分県での大規模火災は住宅エリアで鎮圧状態となりましたが、1人が死亡、170棟以上に延焼しました。
塩田知事は、県内でも防災対策の見直しが必要か検討するとしています。
【塩田知事】
「火災のリスクが高いような木造の地域については各自治体においても把握はした上で必要な対策をしていると思うが今回の事故を契機に見直す部分があるかというのは担当の部署で検討していきたいと思います」
これからの季節は空気が乾燥して風も強まり火災の発生がピークを迎えます。
個人でできる火災の予防とは。
これは乾燥した木材と湿った木材の燃えるスピードを比較した実験。
燃え始めて1分後、乾燥した木材からは勢いよく炎があがり木の半分が焼け黒く焦げています。
火災予防の専門家はさらに空気の乾燥が拍車をかけ、冬場の火災は被害が大きくなりやすいと話します。
【防災対策研究所 武田充弘 代表】
「風、乾燥この2つの条件が重なってしまえば自分では手に負えないほど燃え広がってしまうということを意識して頂いて」
大分県での大規模火災は丸2日が経ってようやく一部が鎮圧状態となりましたが、焼失面積はおよそ4万8900平方メートルと甚大な被害となっています。
県内でも19日大和村の住宅火災で焼け跡から1人の遺体が見つかっています。
鹿児島市の過去10年のデータから月ごとの火災件数の平均を出したものです。
12月から急増し、春先にかけて高い水準で 推移していることが分かります。
専門家は火災予防のキーワードに『乾燥』と『電気器具』の2つをあげ、出火防止対策の徹底を呼びかけます。
【防災対策研究所 武田充弘 代表】
「コンセントまわり。たとえコンセントから出火しても周りに燃えやすいものがなければそれ以上延焼はしない。住宅用火災警報機、これは設置義務があるんですが義務化されてから10年ぐらい経つので電池切れを起こしていることがあるんですね、その電池の確認をしてもらう」
こんな事例も増えているようです。
【防災対策研究所 武田充弘 代表】
「(スマートフォンを)布団の上で充電しっぱなしで寝る方もいますよね。モバイルバッテリーが出火してしまえば布団まで燃え移って自分も一酸化炭素を吸ってしまう可能性がありますのでそういうことをしないで」
また野焼きやたき火も大規模火災につながるとして、これからの季節は特に注意が必要だと言います。
【防災対策研究所 武田充弘 代表】
「風が強いな、乾燥してるなと判断できる時にはやらない」
気象庁は来月までの1カ月予報を発表し、降水量が平年よりも少なくなる見通しとしています。
空気が『乾燥』します。
火の取り扱いには十分気を付けてください。