鹿児島県内の景気は? 日銀「緩やかに回復」 最低賃金 初の1000円超には…「この動きがどこまで進むか」


 日本銀行鹿児島支店は県内の景気判断について27カ月連続で「緩やかに回復している」に据え置きました。

 【日本銀行鹿児島支店 矢野支店長】
「今後、所得改善効果が消費をどの程度下支えしていくのか、よく見ていきたいという風に思っております」

 家電量販店での販売額が減少するなど一部に気になる動きがあるとしながら、トランプ関税の影響が限定的であることや、賃上げの効果が出ることが期待されるなどとして、県内経済の景気判断は緩やかに改善しているとの判断を維持しました。

 一方で、香港での風評被害で航空便が欠航したことや、地震や大雨被害などの逆風が吹いたとして、観光面での判断を「緩やかに回復している」から「回復が一服している」に42か月ぶりに引き下げました。

 また先月の大雨や台風12号による被害で県の主要産業である農林産業などに86億円を超える被害が出ていて、復旧に時間がかかっていることについては。

 【日本銀行鹿児島支店 矢野支店長】
「産業という観点からいきますと、製造業においても食料品というのは相応のシェアを占めているというところでございますので、この辺りは来月の短観でまさにマインド面でどういった影響が出ているかというところは、我々としてもよく見ていく必要があるかなという風には思っております」

 また県内の今年度の最低賃金が初めて千円を超え11月から1026円となることに関して、プラス面とマイナス面の影響について慎重に見守る必要があるとしたうえで、次のように述べました。

 【日本銀行鹿児島支店 矢野支店長】
「行きつくところって、きちんとコスト上昇分をプライスに転嫁する、この動きがどこまで進むだろうかと。ここが進むんだとすると、また展開が変わってくるかなという風に思っているということであります」

 
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