黒酢の里福山で秋の仕込み 被災地はー 鹿児島県
川が氾濫し、土砂災害が相次いだ霧島市福山町では、1日から秋の黒酢の仕込みが始まりました。
桜島と鹿児島湾を望む、霧島市福山町の高台にある通称・壺畑です。
江戸時代から続く特産の黒酢の仕込み、麹に蒸した米、地下水を注ぎ込んだあと、さらに麹を振りかけて蓋をします。暑さが気になりますが、発酵の状態を確認しながら熟成させていき、早いものは、来年の秋ごろ出来上がる予定です。
■坂元醸造醸造技師・原野洋和さん
「8月にあった大雨での被害も多少はあったんですが、無事1日から仕込みを始めることができました。仕込みができることに感謝したいです」
一方、先月の大雨で被災した醸造所の中には、秋の仕込みを来月に延期したところもー。
■北之園記者・リポート
「こちらの川で土石流が発生し、向こうのほうの壺畑まで影響があったとみられています」
こちらの壺畑では、大雨で多くの壺が土砂に埋まりました。
■宇都醸造武元勝社長
「たくさん土が来ている上の畑の方は液がまだ入っているので、土をどかす作業ができない状態で、まずこの液をどかす作業を今週始める予定になっています」
長年、黒酢を仕込んできた甕壺ですが、100個以上、廃棄せざるを得ないと言います。
■宇都醸造武元勝社長
「屋外でつくる伝統的な製法というのはしっかり守って、今後も手間暇をかけたおいしい黒酢を皆さんにお届けできるようにですね、黒酢づくりに精を出して頑張っていこうかと思っています」
伝統の黒酢づくりは今後も続きます。