終戦80年 知覧スピーチコンテスト 最優秀賞「ピアノから平和願う」
【泉水アナリポート】
「知覧特攻平和会館です。戦後80年、多くの若者が飛び立ったこの知覧で、平和を願うスピーチが行われています」
太平洋戦争末期に特攻隊の基地があった南九州市知覧町。終戦の日の15日平和の大切さを訴えるスピーチコンテストが開かれました。
全国から2187点の作品が寄せられたなか審査を通過した9人が平和のメッセージを発表。
中学生の部で最優秀賞を受賞したスピーチは、あるピアノにまつわるものでした。
【里百合愛さん】
「私が住んでいる佐賀には、戦争を生き抜いたピアノがあります。ドイツの名門のピアノです。出撃を控えた男性たちがこの鹿児島へ向かう前にフッペルピアノがあった国民学校を訪れ、ベートーベンの月光などを弾いたというエピソードが残されています」
出撃を控えた佐賀の隊員らが決死の覚悟で演奏したフッペルピアノの話から現代の紛争に話をつなげました。
【里百合愛さん】
「先日、シリアの戦火の中、街角でピアノを弾き続けているピアニストがいると知りました。音楽は空腹を忘れさせ、心を活かしてくれる、音楽だけが希望」と語っていました。これを聞いた時、あのフッペルのピアノを思い出しました。私の平和を願う音色を曾祖母に聞かせてあげたいです」
【来場者】
「僕も高校の時に知覧によく訪れていたので、改めて平和の大切さを感じることができた」
「お互いに平和ということを噛みしめて、色々問題が各国あるが、戦争のない世界にしてほしい」
再びKKBのスタジオからお伝えします。8月15日は私たちそれぞれが二度と戦争を繰り返さないためにできることを考える日です。