十島村住民の島外避難から1週間 長期化で住民の心配募る 巡回医師はエコノミークラス症候群への注意促す


トカラ列島近海を震源とする一連の地震で島外避難が始まって11日で1週間。
避難者は島に戻れる見通しが立ったことへの安堵もありますが、地震への心配は募るばかりです。

悪石島で民宿を営む有川和則さんは体調悪化を理由に第二陣で鹿児島市に避難してきました。
体調は回復しましたが、島のことが頭から 離れないと言います。

【悪石島から避難 有川和則さん】
「(避難者の間では)みんな地震の話。あとは健康状態とかをお互いに話しながら」

不安も募る中、十島村は10日避難者が島に戻る目安を震度4以上の地震が5日間観測されなかった場合としました。

【悪石島から避難 有川和則さん】
「ありがたい。うれしいですね。帰れるというだけでも気持ち的には楽です」

気がかりなのはやはり地震活動の状況です。

【悪石島から避難 有川和則さん】
「地震の回数がだんだん増えてきましたからやっぱり心配するのは島のこと。(地震が)来ないから帰島してそのあとまた大きいのが来たらどうするのかも心配です」

【県立大島病院 山田直樹 医師】
「診察を待っている間も揺れが続いている状況でしたので」

県立大島病院の山田直樹医師は悪石島で3日間、島民の診察にあたりました。
終わりの見えない状況に島民は強いストレスを感じていると言います。

【県立大島病院 山田直樹 医師】
「眠れないとかですね、食事がなかなか簡単な食事しかとれない。症状に現れないこともあるのでメンタルの(ケア)がもう少し必要になってくるのかなとすごく感じます」

避難生活が長引くと、運動不足で足などにできた血液のかたまりが血管につまる、いわゆる「エコノミークラス症候群」にも注意が必要だと言います。

【県立大島病院 山田直樹 医師】
「夜、地震があったりして揺れたりすると家で過ごすのは危ないからと車で寝泊りしている方もいたのでしっかりマッサージとかするようにとかアドバイスしたかな」

山田医師は来週も悪石島と小宝島を巡回診療する予定です。

 
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