鹿児島湾で赤潮警報 毒性強い「ヘテロシグマ」が増殖 おととしは1億円以上の被害
鹿児島湾の奥で赤潮が確認され、漁業の被害が懸念されるため、県は赤潮警報を出して漁業関係者に対策を呼びかけています。
増殖が確認されたのは毒性の強いプランクトン「ヘテロシグマ アカシオ」で、県が22日赤潮警報を出しました。
県水産技術開発センターが調べたところ鹿児島湾奥の霧島市隼人から姶良市加治木の沖合の広い範囲でも赤潮がみられたということです。
いまのところ漁業被害などの情報は入っていませんが、漁業関係者らは赤潮被害防止に向け警戒を強めています。
養殖ブリの生産が盛んな垂水市の牛根漁協では、海域のプランクトンの検査の回数を増やして関係者との情報共有を行っているということです。
牛根漁協・清水参事
「毎日の顕微鏡、検鏡をして(プランクトンの)多いところがないかというところを調べて皆に報告する」
鹿児島湾ではおととしにも同じプランクトンが増え、ブリやカンパチなど4万5000匹が死に、1億円以上の被害が出ています。
九州南部は24日も大雨が予想されていますが、今後、雨が降って川から栄養塩が海に流れ込めば赤潮が広がるおそれがあるということです。
県は、漁協と養殖業者に対し海水の色や魚の状態を注視しつつ、養殖魚へのエサやりなどに注意するよう呼びかけています。