《かごしまのニュース》
『【参院選】足立センター長解説 4人が立候補・鹿児島選挙区は?』
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Q)テレビ朝日時代に政治部長を務めていた足立報道情報センター長に聞く。今回の参議院選挙、ポイントは?
A足立さん)
まず全体状況。いつもの参院選は、衆議院選挙のはざまの「中間評価」的な要素が強いが、今回は、政権交代に直結しかねない重要な選挙になる。
Q村川アナ)
それはどういうこと?
A足立さん)
去年の衆議院選挙で自民・公明は少数与党になった。もし参議院でも過半数を割れば、石破総理は引責辞任せざるを得なくなる状況に。それでも辞任しないとしても、衆参ともに過半数割れでは、政権は早晩行き詰まる。政界は混迷し、連立の組み合わせが変わって、野党側に政権が移ることもあり得る。
Q村川アナ)
与党で過半数を維持するには50議席。前回3年前に75議席とったことを考えれば簡単では?
A足立さん)
低いハードルのように見えるが、前回は、投票日の2日前に安倍元総理が銃殺され、弔い選挙のようになったこともあって、与党が大勝した。しかし今回は、先月の東京都議会選挙で自民党が惨敗し、公明党も複数選挙区を落とした。都議選と参院選は12年周期の「巳年」に重なって行われるが、いつも結果が連動する。そう考えると、50議席は決して安全圏ではない。
Q下鶴アナ)
そこで鍵を握るのが、鹿児島も含めた1人区ということですね。
A足立さん)
そう。今回1人区は32あり、そのうちの半分とれないと、与党50議席は難しくなる。
Q下鶴アナ)
それで、鹿児島選挙区の状況は?
A足立さん)
鹿児島は1人区になった2001年以降、自民党が8連勝中。これが続くかどうか。自民党は森山幹事長のおひざ元で負けるわけにはいかないと意気込むが、去年の衆議院選挙でも1勝3敗。物価高や地元経済の疲弊もあり、逆風は根強い。園田修光さんは、3人による公募を勝ち抜いて公認されたわけだが、負けた2人のうち、尾辻朋実さんは立憲民主党の推薦で出馬し、もう1人の県議も一時出馬を模索するなど、自民党はとても一枚岩とは言えない状況。園田さんにとっては、お父さんが自民党だった尾辻さんが野党側に回り、躍進中の参政党・牧野俊一さんに保守票を奪われるという厳しい戦いの中で、自民党組織を固めきれるかが勝敗のカギを握ることに。
Q村川アナ)
一方の野党側は、直前になって一本化しましたね?
A足立さん)
東京都議選の結果を見て、共産党は、一本化することによって勝てる見込みのある選挙区で、候補を取り下げる判断をしました。鹿児島もその一つです。ただ、こちらも一枚岩とは言えません。連合をはじめ、共産党と共に戦うことに抵抗感のある立憲民主党支持者は多く、逆に共産党から見れば、元々自民党の公募に手を上げた尾辻さんへの不信感は根強く残っている。なので、一本化したからといって、足し算のように票が増えるかというと、そう簡単ではない。
Q村川アナ)
参政党、NHK党も候補者を出してますね?
A足立さん)
参政党は、このところ支持率を上げてきていて、全国的に候補者を擁立している。さすがに1人区で当選するというのは難しいが、各地で票を集めて、比例代表で何議席かとれればという戦略。NHK党の山本さんは、あす以降は鹿児島で活動はしないようですから、まあ、そういう戦い方なのかなと思います。
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