《かごしまのニュース》
『【昭和の日】昭和から続く老舗パン屋 鹿児島』
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昭和100年の今年。
29日は昭和から時代の変化を見てきた老舗パン屋を取材しました。
鹿児島市西田にある「ミカエル堂」祝日の29日も朝から大忙しです。
1950年=昭和25年創業の老舗パン屋で、パンを焼く前原紘平さんは3代目の店主、母・康代さんと店を切り盛りしています。
■ 前原紘平 さん
Q.厨房に立つようになったのは?
「高校を卒業してから2日くらい。僕が42歳なので、今年で25年」
焼き立てのパンがショーウィンドーに並ぶころには常連さんが次々にやってきます。
■ 常連客
「焼きたてはおいしいもんだから。「ずーっと昔からだよ」
■ 常連客
「母、私、娘、孫、4代買いに来てる。ほんとに昔から食べてるので、飽きのこないパンで」
今年で創業75年、店先や厨房に並ぶのは長く使い込んだ道具ばかりです。
■ 前原紘平 さん
「昭和のものってなかなか壊れないですよ。(祖父も父も)大事に使ってるんでしょうね」
中には祖父が手作りした道具もあります。
■ 前原紘平 さん
「物自体が、完成したものが売ってるというのがなかったなんじゃないですかね。これもうちのじいちゃんの手作り。網を買ってきて、ふちをつくって」
紘平さんの祖父實さんは宮崎にあった昭和元年創業の「ミカエル堂」で働き、のれん分けを許され西田に店を構えました。
■ 前原康代 さん
「田んぼだったらしいから、西田っていうくらいで、家を数えて何とかなるかなと始めて、最初は戦後5年だからお客さんが粉を持ってきて、それをパンにして、パンにした代金をもらったと」
数十年前に撮影された建て替え前の店と今の店を比べると
■ 前原紘平 さん
「昔は薪でパンを焼いていたので、排気ガスを出すための煙突だったんじゃないですかね。今はもうないです。昔はここから錦江湾を行きかう桜島フェリーが見えたらしいですよ。戦争で焼け野原になって、そのころは何もなかったらしいから」
時代とともに街並みは変わり続けています。
大通りに残る「老舗仲間」のお店は
■ めがねのフジ
「学校が多かったので、実業高校、鹿児島高校昔の城西、鶴丸があったので、学生が帰ったり来るときにものすごく多かった。僕はここで育ってきたので、感じるのは本当に人が少なくなってきている、代わりに車がものすごく増えている」
地域と共に歩み続けてきたミカエル堂。
昭和・平成・令和と時代を経ても受け継いでいきたいものがあると言います。
■ 前原紘平 さん
「先代、先々代が、ちゃんとやってきたからここまで続いている。みんなのあきない味で、だからみんな毎日買いに来る。味を守っていくことが大事だとは思います」
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