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『民生委員の抱える「課題」とは?成り手不足 高齢化など…』

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けさの鹿児島市、通学路の風景です。
この春入学した新1年生を含め、子供たちが歩く通学路は車道のすぐ横。
でも、複数の大人たちが一緒です。
この中には同じ地域に暮らす鹿児島市の民生委員もいます。
毎朝、学校のある日は子ども達の登校に付き添い、学校近くの最後の交差点付近で子ども達を見送ります。
民生委員の役割はさまざまありますが、地域の子ども達の見守りもそのひとつ。
でも民生委員って、どういうお仕事なんでしょうか?

ここからは、その民生委員について。
民生委員とは厚生労働大臣から委嘱された非常勤の地方公務員です。
おもな仕事は・高齢者や障害者、母子家庭などの状況把握・行政福祉やサービスの情報提供・助言・児童の登下校時の声かけ、パトロール活動といったものです。
ただし報酬はなし。ゼロです。
交通や通信などの活動費として鹿児島市の場合は市から年間で15万5000円が支給されています。

その民生委員、全国的に高齢化と成り手不足が深刻化しています。
鹿児島市で、23日、約1000人が総会のため宝山ホールに集いました。
委員自身はどこに問題があると感じているのでしょうか。

(宮城 記者)
「こちらでは鹿児島市の民生委員と児童委員が集まる総会の真っ最中です。会場に集まった約1000人、鹿児島市の地域の暮らしを支えています」

例年通りに開催された総会ですが、鹿児島市地域福祉課によりますと今年2月時点で鹿児島市内の民生委員の平均年齢は69歳。
定員1068人に対して委員の数は1038人と定員割れが生じています。
集まった民生委員の方々に話をうかがうと…

(谷山地区 民生委員)
「成り手がなかなかいない。(委員が足りず)4〜5期もされている方がいる。引き継ぐ人がいないのが大きな課題」

(松元地区 民生委員(主任児童委員))
「『これはできる』というのを一人一人がやっていけば良い地域になると思うし、若い人も『これならできそう』という方法でやっていけたらと思う」

担い手不足や高齢化が課題とされる民生委員、地域にとっては悩みや困りごとを抱えた人を助ける大切な「つなぎ役」です。

(鹿児島市民生委員児童委員協議会 出雲信明 会長)
「心配事や困りごとがあったら、民生委員に相談していただけたらと思う。直接問題を解決する役割ではないが、地域の方々の困りごとを少しでも和らげるような、前進させられるような役割を担えたら」





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