KKB鹿児島放送の番組審議会は、志學館大学教授で県立図書館長の原口泉さんを委員長に県内の有識者8人で構成され、放送番組の向上と適正化をめざして意見が交わされています。今回の審議課題は、8月12日(日)深夜2時25分から放送しましたテレメンタリー2018「終戦4日前 学校は戦場だった 幻のオリンピック作戦」です。主な討議内容は次の通りです。
『テレメンタリー2018 終戦4日前 学校は戦場だった 幻のオリンピック作戦』
- 内容的に素晴らしく、個人的にもとても感銘しました。終戦の直前にこんなひどい空襲があったことを知らなかった。文字ではなく映像で、しかも攻撃する側の映像が使われていて、非常にインパクトがあった。戦争という行為の虚しさを強く感じた。
- 印象的だったのは「戦争には勝者はなく、敗者だけだった」という言葉。この番組の中で、一番評価できるのは、加害者側にも取材をして、その人達も同じく苦しんでいること、しっかり両者の立場を出しているところだ。映像を通して、戦争が無益なものだと強く伝わった。
- 戦争の悲惨さを後世まで伝えたい、二度と戦争を起こさせたくない、そういう思いが、この番組から伝わった。戦争は被害者だけの苦しみではなく、加害者側にも長く、子供、孫にさえ言えない苦痛があることを、しっかりと引き出していた。うまくまとめてあったと感じた。
- 内容も映像も素晴らしい番組だった。アメリカまで取材に行くなど、短い番組の中に多くの要素が取り入れられていた。戦争を取り上げた番組はすごく気持ちが暗くなるが、日本もアメリカも公平な立場で作られており、日米の友情と絆が描かれていて、何度も見返したくなるものがあった。
- この番組には、戦争の悲惨さというものを非常にリアルに感じさせる力があった。加害者側の「お互いを許し合うことで友情が生まれ、それが人生を価値あるものにする」という言葉や女子生徒の「戦争のない世の中は、正しいことを知ることから始まる」という声は、極めてメッセージ性が高く、視聴者の心にすごく刺さったと思う。