鹿児島放送番組審議会

第329回 2015年5月28日

鹿児島放送の番組審議会は、志學館大学教授で鹿児島県立図書館長の原口泉さんを委員長に
県内の有識者8人で構成され、放送番組の向上をめざして意見を交わしています。
今回は、5月2日 土曜日 午後4時50分から放送しました『君の夢を宇宙につなげ 〜鹿児島県立楠隼中高一貫教育校』について審議しました。主な討議内容は次の通りです。

『君の夢を宇宙につなげ 〜鹿児島県立楠隼中高一貫教育校』

  1. 楠隼中学校・高校の設立の経緯や問題点、宇宙学の授業や地元の食材を使った給食、寮の様子など学校生活がよく分かった。さまざまな側面から詳しく紹介され、この中高一貫校に関心を持つことができた。
  2. もっと多くの生徒たちの表情を映して、人間味あふれるエピソードやドラマが盛り込まれていれば、関心を持つ以上に親近感を覚えたと思う。
  3. 学校の構想段階から各地の説明会など小まめに足を運んで映像を撮りため、教える側の工夫や受け入れる地域の声をきめ細かく取材し、テレビの強みを発揮していた。
  4. 校名の由来から授業風景、食堂、寮の様子までコンパクトにまとめ、分かりやすくて良かった。漠然としか知らなかった県民が多い中、夕方ニュースでも何度も取り上げ、一つの番組として完成させたのは素晴らしいことと思う。
  5. 公立の男子全寮制の中高一貫校を設立するのは鹿児島県の大きなチャレンジだと思うが、その意図や意義は何なのか。もう少し関係者に食い下がって聞いてほしかった。
  6. 全国に設置されている公立の中高一貫校との違い、あるいは類似点を通じて、楠隼中高の特徴を際立たせる手法や視点に欠けていたのではないか。
  7. 宇宙学を「売り」にしているが、一日の学習時間を見ると、結局は難関大学に多数の合格者を送り込むことが学校の至上命題と感じたが、この番組を通してでも、学校の目指す方向性はよく分からなかった。今後も検証してほしい。
以上のような意見が出されました。
鹿児島放送はこれらの意見を真剣に受け止め、今後の番組制作や放送活動に生かしていきます。
©2015 Kagoshima Broadcasting Corporation All rights reserved